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欧米は日本と逆に買った時が一番安く、徐々に価値が上がって将来の資産になる。しかも、たいがい値上がり率は銀行預金や株式よりも高くなる。
日本で住宅の価格が下がる理由は二つある。一つは「街並み」の問題だ。アメリカの場合、住宅街は時と共に磨かれ、充実していく。最初は殺風景な新興 住宅街でも、だんだん樹木が大きくなって街並みが整備されていくと街そのものに落ち着きが出てきて、10~20年後には高級住宅街になる。つまり、街並み にはワインと同じようにビンテージがあり、時間が経てば経つほど熟成されていくのである。
一方、まだ日本人は街並みが住宅の商品価値を上げる最大の要因だということに気づいていない。だから、住民に街並みを磨き、壊さないようにするという配慮がない。新興住宅街は出来上がった時が最もきれいで、時と共に寂れていく。
代表的な例は東京の田園調布だ。かつて田園調布は日本の高級住宅街の代名詞だった。ところが今や、その面影は全くない。1980年代のバブル期に相 続税対策で多くの家が土地を切り売りしたり、借金をして庭先に子供の家や賃貸住宅を建てたりしたため、広々としていた区画が細切れになって家が建て込み、 街並みが貧相になってしまった。日本は相続税の問題が足枷となり、高級住宅街を世代を超えて維持することがきわめて困難なのである。
※週刊ポスト2011年6月17日号
Source: news-postseven.com